アークストライク
溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、アーク溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
アーク溶接の際に、母材の上に瞬間的にアークを飛ばして直ぐに切ることの意味と、その現象によって溶接部(溶接金属及び熱影響部を含んだ部分の総称)に生じる溶接欠陥を意味する場合もあります。
アークとは二つの電極間の放電によってつくられる光の円弧、または電弧のことです。
紫外線のほとんどは強烈な光でできていて、青白く見える部分に可視光線、赤外線が含まれています。
温度は2500~3500℃と推定されます。
溶接、熱切断などの際に発生する強烈なアーク光には眼に有害な紫外線が大量に含まれています。
なので、金属と金属を溶接してくっつけるときに、バチバチと出る火花の中心の強い光を裸眼で直接見てはいけません
。
「可視光線」という目に見える光の他に、「紫外線」と「赤外線」という見えない光も含んでいます。
紫外線(しがいせん)は身近なもので言えば、太陽の光に含まれる、日焼けの原因となる強い波長と同じです。
素人の方の溶接体験教室で使う溶接の光は、職人さんが出す光よりも弱くしてあります。
しかし、長時間その紫外線を見ていると目に炎症を引き起こして目が痛くなります。
軽い場合は自然に治ります。
赤外線(せきがいせん) は紫外線と同じように、赤外線は目に見えない光です。
身近な物では、木炭から出る遠赤外線やリモコンの送信などに使われています。
しかし、こちらも長い間メガネもなく見ていると、目の病気に繋がります。
このように、実は「紫外線」も「赤外線」も、普段の生活の中でたくさん触れている光線なのです。
しかし「太陽を直接見たらダメ!」といった当たり前の感覚で、アーク光とも上手に接していきましょう。
そのようにアーク光は、溶接作業をしている人だけでなく、周りで見ている人も注意しないといけません。
アーク光から防御する3つの方法には
1.溶接遮光面(ようせつしゃこうめん)をつける
溶接の光から目や皮膚を守ってくれるのが溶接遮光面(ようせつしゃこうめん)、または溶接面といいます。
その溶接面を通して溶接の光を見ましょう。溶接面には大きく分類して2つの種類があります。
ひとつは、手持ちの溶接面です。普段は真っ黒のガラスを通して見て、溶接の強い光だけが見えます。
普段は真っ黒なので、作業にはカンが必要です。なので素人さんには扱いが難しいです。
もうひとつは、自動遮光面といって、普段は普通に見えるガラスですが、アーク光を察知すると一瞬で真っ黒のガラスに変わる、魔法のような溶接面です。
お子様でも溶接の光に接することができます。
また、万が一アーク光を見てしまっても、最低限、普通のメガネ(度付き、度なしどちらでも)をかけていれば、光が屈折するので防御力が少し上がります。
2.遮光(しゃこう)ついたて越しに見る
周りで見ている人で、溶接面がなくても、こういった遮光(しゃこう)ついたて越しにアーク光を見ることが可能です。
なるべく溶接していない人はついたての中に入っていましょう。
3.皮膚の露出に注意する
皮膚に大きな火花が当たってヤケドをすることはまれですが、それよりも半袖や半ズボンなどで溶接をすると、露出したところが日焼けしてしまいます。
強い太陽に当たっている状態なので、ひどい時にはヤケドしてしまいます。
実は、職人さん達が使う本格的な溶接機で強い溶接をする場合には、日焼け止めクリームを塗って作業をしたりもします。
しかし、それに比べて溶接体験での素人さん向けの溶接作業は、弱い光なのでそこまでではありません。
「火花による直接的なヤケド」と、「光線による間接的なヤケド」を防ぐために、汚れてもいい服装(長袖、長ズボン)で行ってください。
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